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トーネード ADV()は、トーネード IDSをベースにイギリスが開発した防空戦闘機である。 ADVとは防空型(Air Defence Variant)の頭文字を意味し、防空戦闘機であることを指している。イギリス空軍(RAF)では名称の後に戦闘機(Fighter)のFを付けて戦闘機と分別していたため、戦闘機の呼称は使用していない。 == 開発の経緯 == 1970年代、イギリス空軍は長距離要撃機として老朽化したライトニングを代替する戦闘機を求めた。航続距離が長く、低空と高空の双方で運動性と速度を確保できる可変翼を装備したトーネード IDSを元に、その改良型を戦闘機として用いることとなり、BAe社が1976年より開発を開始した。英空軍はトーネード IDSのGR.1に1を振ったため、英空軍に納入された最初のトーネード ADVはトーネード F.2と命名され、1979年10月27日に初飛行を行った。部隊配備開始は1984年11月。 イギリス本土から離れた北海や大西洋北東部でソ連の爆撃機を迎撃する事が考えられていたため、必要な航続距離を確保するために左舷の機関砲を外して空中給油用の引込式プローブを装備している(ちなみにIDSもプローブを装備しているが右側である)。そのため、機関砲は右舷の1門のみになっている。Mk.104エンジンはアフターバーナーノズルを延長し、高高度での行動を想定して最適化された。また、AIM-7E スパローをベースとしたイギリス製中距離空対空ミサイルスカイフラッシュを胴体下へ半埋め込み式に4発搭載することが要求されたため、胴体部も78cm延長された。これに伴い、燃料容量も750L増加している。機首のレドーム形状も変更されたために、全長はIDSより2m伸びている。トーネード IDSの胴体はイギリスで生産を受けもっていたため、胴体の延長は比較的容易なことであった。 レーダーは対地攻撃用レーダーから、対空戦闘を主眼においたマルコーニ製の対空要撃レーダーに置き換えられ、機首レドームもよりIDSより鋭くなっている。しかし、このレーダーは問題が解決されないままトーネード F.2に搭載され、18機が生産された。そのため、レーダーの不具合を解決したトーネード F.3が1986年に配備されると主に訓練で使用されたF.2は1988年に運用を終えた。ごく少数のトーネード F.2はF.3と同様の装備へアップグレードされた。アップグレードされたF.2はF.2Aとも呼ばれ、損耗の穴埋めとして運用されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トーネード ADV」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Panavia Tornado ADV 」があります。 スポンサード リンク
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